ルワンダ子ども支援基金

ルワンダでは1994年の虐殺・内戦により、多くの子どもが戦災孤児となりました。またエイズによって親を失ったエイズ孤児もいます。エイズ感染者は、戦時中のレイプによる感染や、紛争で家族を失ったために貧困から売春行為を行ったことによる感染など、紛争に起因しています(*)。孤児の中には、孤児院や一般家庭に引き取られたりした子もいますが、学校に行ける子どもばかりではありません。また、家族がいても、貧困などの問題で学校教育を受けられない子どももいます。家計を支えるために路上でみやげ物や菓子を売る子どももいます。しかし行き場のない子どもの中には、ストリートチルドレンとなって街をさまよう子どももたくさんおり、現在ルワンダでは治安上の問題にもなっています。

 

教育ですべてが解決するわけではありません。しかし、内戦後の復興と発展に教育が果たす役割は大きいと思います。また識字だけでなく、平和や民族融和のための教育の必要性も指摘されていて、その中心はやはり学校です。なによりも就学可能な時期を逸してしまえば、教育を受けていない世代が増加していってしまいます。そういう意味では、教育も「緊急」に必要なのです。

 

ARCは2002年以来、ルワンダの孤児院「ギシンバ・メモリアル・センター」を通じて、初等教育の学費、学用品、制服などをサポートする奨学支援を行っています。

 

 

 

*)エイズ感染の背景

ルワンダのエイズ感染の背景は非常に複雑だが、主な原因は、①複数のパートナーとの性行為。若年齢から複数の相手と無防備な性行為におよぶ人が多い。これは、教育機会の低さに起因するところが大きい。また、雇用機会も少ないルワンダでは将来の展望が持ちにくく、刹那的な若者も多い。②様々なキャンペーンが実施されているのにもかかわらず、HIVAIDSへの認識がまだまだ低い。③養子、住み込み召し使いとして引き取られた孤児は性的虐待にあいやすく、それをきっかけに若年齢から性行為を開始することが多い。

女性のためのバナナ工芸品製作技術指導

事業目的

1994年の内戦で多くの国民が命を落とし、現在も多くの女性が世帯主となり生計を維持しています。多くの難民の帰還により耕作地が不足していること、長引く不況により雇用機会が非常に少ないことなどから、女性の収入創出は緊急課題となっています。そのため、読み書きのできる者は約5割程度で、十分な教育も資金も持たない女性達のために、所得向上につながる技術指導は重要視されています。ARCではこれまで洋裁技術指導訓練を行ってきましたが、この事業では、文盲の女性でも比較的短期で習得でき、設備投資も必要とせず、また、バナナ収穫後のバナナ樹皮という廃品利用で環境にも良いバナナ工芸品製作技術を通じて、生計補助のための機会提供としたいと思います。

 

また芸術活動を通じた精神文化の向上につなげ、文化的な側面からの平和構築をも視野に入れた取り組みとしていきたいと思います。

事業内容

現地協力団体である、低所得女性労働者を支援する団体、ARTCFAssociation Rwandaise des Travailleurs Chretiens section Feminine:ルワンダキリスト教労働者協会女性部門)のメンバー女性10名が3ヶ月にわたる訓練を受けます。年間4期、合計40名の女性が訓練を受けられます。指導は、現地でバナナ工芸全般を修得した指導者達が行います。訓練所での受注も受け付け、修了生を雇い、収益によって持続的に訓練を継続できるように活動していきたいと思います。

 

ARCはこの工房の製品の一つであるバナナリーフカードを輸入販売することで、彼女達の活動に協力しています。バナナリーフカードがほしい!人はここをクリック!

 

現地協力団体:ARTCFAssociation Rwandaise des Travailleurs Chretiens Section Faminine 

ルワンダの女性への社会経済的支援を目的とする。ARTCFのメンバーであるコミュニティの女性たちをグループ化し、雇用機会も無く、生活援助を受けられない彼女たちに対し、技術指導、小規模金融などの支援をしている。

女性のための洋裁技術訓練

事業目的

1994年の内戦の後、働き手として、また世帯主としての女性の収入創出は緊急課題となっています。足踏みミシンで、自宅やアトリエで行う仕立て業は、ルワンダでも一般的な仕事です。ドレスや学生服の受注による所得向上は、内戦後のルワンダの女性の自立に貢献しうるものです。ARCは2000年からARTCFとの協力で、洋裁技術訓練を行ってきました。

事業内容

現地協力団体である、低所得女性労働者を支援する団体、ARTCFのメンバー女性を中心に10名が6ヶ月にわたる訓練を受けます。年間2期、合計20名の女性が訓練を受けられます。

 

現在訓練は軌道に乗りつつあり、今後の課題は、訓練所で洋裁の注文を受注増による自立的運営です。また修了生の開業状況や就職状況についても目を向けています。

ガチャチャ裁判について

1994年に起きたルワンダの内戦・虐殺は世界中の注目を集め、5年が経過した現在では、ルワンダで瓦解した国家再生のキーワードとして掲げられた「国民和解(National Reconciliation)」の前提となる難民帰還・再定住、インフラ整備、経済再建等は、国際社会の支援により徐々に解決してきたと言えます。よって国民再融和そのものを狙いとした具体的なプログラムの計画・実施が可能となってきました。

 

一方で国際社会はルワンダへの関心を弱めつつあります。各国政府、国連機関や国際NGOの支援は、社会基盤を改善してきましたが、虐殺の原因となった民族の相互不信や、一度は殺し合った者達の間の融和についてはほとんど手付かずといった感じです。94年の内戦・虐殺を引き起こす原因となった、旧政府過激派やその指導下にあったインテラハムウェ(Interahamwe:民兵)により煽られた民族間の相互不信は、虐殺時の殺し合いによって深められたままなのです。

 

しかしこの心の和解が成らなければ、どんなに開発が進んでも、また紛争が起きないとも限りません。そうなったら、今までの国際社会やルワンダの人々の復興への努力も水泡に帰してしまうのです。

 

現在ルワンダでは、ガチャチャと呼ばれる草の根裁判制度で虐殺加担者を審理しています。正義の回復と和解促進を目的としていますが、この動きにも注目しています。

 

ガチャチャ裁判傍聴報告〈1〉へ

 

ガチャチャ裁判傍聴報告〈2〉へ